可憐で瑞々しい新潟のお姫様

寒冷地でもおいしく実るよう、6年の歳月をかけて開発され、1996年に品種登録されて以来、25年以上県民に愛され続けている越後姫。
赤く熟した鮮やかな果実には甘い果汁が豊富で瑞々しいことから、「可憐で瑞々しい新潟のお姫様のようだ」と名付けられました。
コロンと丸みのある円錐形で可愛らしいフォルムが特徴で、その実の柔らかさは多品種と比べると明確な差を感じるはず。
雪国育ちの越後姫を、ぜひ皆様でご賞味ください。

新発田は越後姫の始まりの場所

たにんぼを開する」と書いて、『しばた』と読む新潟県新発田市が私たちの活動の舞台です。
場所は、新潟の北側に位置する下越(かえつ)地域。
日本百名城に選出されている新発田城、美人の湯で知られる月岡温泉で知られる城下町です。
入り組んだ細道、立ち並ぶ和菓子屋さん、情緒ある寺町通り。市内各所には当時の面影を残す場所が点在しています。

そして、ここは越後姫と縁深い場所でもあります。
新発田市の隣、聖籠町にある「新潟園芸試験場(現 新潟県農業総合研究所園芸研究センター)という施設で越後姫は品種開発されました。
その際、県内の数か所を試験栽培の場所として選出するにあたって、その中のひとつに新発田市の紫雲寺地区(当時の紫雲寺町)が選ばれました。
品種登録された後も、この地を中心に栽培は継続。現在は新潟市の8.4haに次ぐ7hという県内で2番目の越後姫の栽培面積を誇るまでになったのです。

実は私たちは米の専業農家でした

実は、米の農業生産法人として2016年に立ち上がった新発田ファーム。
新潟県新発田市の旧豊浦町を中心に、作付面積37ha(東京ドーム約6個分)の圃場で米作りを行っています。
メンバーは主に5名。最年長者はこの道40年以上の大ベテランです。そんな私たちがなぜ、苺作りを始めたのかというとこんな理由がありました。

『暗い話題の多い地元の農業を盛り上げたい』

人手不足、高齢化、農業資材の高騰、米の需要低下。私たち米農家にはさまざまな問題が次々と起こっており、毎年離農者の数は増えています。
そんな中でも、少しでも農業の可能性を広げ、地元の農家たちの元気に繋げたいという思いが強くあったのです。

『越後姫の魅力をもっと伝えたい』

越後姫は香り高く蜜のような濃厚な甘さとたっぷりの果汁が醍醐味!加えて果実の柔らかさも特徴的で、歯ごたえのある品種が多い中、越後姫は小さな子供でも簡単に食べることができます。
しかし、その長所が短所となり「実が傷みやすい」という側面も。それ故に長距離輸送に向かず、ほとんどが県内消費に。新潟では苺=越後姫ですが、県外ではその存在はかなり薄い。もったいない!

雪国の豊かさを越後姫に乗せて

そんな想いから、2020年秋に苺栽培を始めました。
約420坪の大型鉄骨ハウスに7,000株の苗を定植し、2022年1月中旬に無事初収穫を迎えることができました。
米作りひと筋でやってきた私たちなので、栽培の過程には困難ばかり。
想像以上の手作業の多さに絶句したり、採ってはいけない芽を取り除いてしまったり・・・。
例年だったら、晩秋~冬は農閑期にあたるので穏やかに過ごしていましたが、苺栽培を始めてからはとても賑やかです。
そもそも苺は温暖な地域の作物なので、寒さの厳しい新潟では雪と寒さに対処した農業用ハウスや環境作りが必要になってきます。
気を付ける点が多いだけに、今までにない冬の厳しさを感じました。

冬はほぼ毎日雲に覆われどんよりとしていますが、晴れている日はこんなにも綺麗な景色が広がります。
この雪が春には地下水となり、自然や私たちの生活を潤し、おいしい農産物を育ててくれます。
越後姫はこの雪が降り積もる季節に真っ赤に実ります。その様子には心が温まります。
そんな雪国・新潟の豊かさを越後姫を通じてお届けしたいと思っております。

【新発田ファームオンラインストア】
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